栗
chestnut栗の大産地 全国第1位を誇る 栽培面積・生産量とも
茨城県は栽培面積・出荷量とも全国シェア26%を誇る第1位を誇る栗の生産地です(令和5年産農林水産省野菜生産量出荷統計)。 栗の歴史はとても古く、5500年以上前、縄文時代の遺跡からも多くの栗が出土しています。世界には大きく分類するとアメリカ栗、ヨーロッパ栗、中国栗、日本栗の3大栗が存在し、中でも日本栗は大粒で水分が多く粘りがあるのが特徴とされています。 茨城県では明治30年頃から栽培が始まったとされており、主な産地は、笠間市・かすみがうら市・石岡市など。他にも県内各地で広く栽培されています。中でも栗の栽培面積市町村ランキングで全国1位の笠間市、2位のかすみがうら市をはじめトップ10に5つの市町村が入るほど盛んです。そのまま茹でて食べてもよし、新米で栗ご飯にすれば季節感もたっぷり。渋皮煮や甘露煮にすれば、スイーツとしても楽しめる栗。秋の味覚の代表格、日本一の茨城の栗をぜひご賞味ください。
IBARAKI BRAND
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栗の最高級品のひとつ 飯沼栗
特長 栗として初のGI認証を取得
飯沼栗が生産される東茨城郡茨城町は県央に位置し、保水通気性が良く排水性も良好な火山灰性土壌(関東ローム層)に覆われています。また、平均気温13.6℃、年間降水量1,354mmと安定した気候で、台風や雪による被害も少なく、栗の栽培に適した地形・自然条件が揃った地域です。
これまでに、「第26回全国クリ研究大会 全果連会長賞」をはじめ数多くの賞を受賞し、平成29年には、長い歴史と独自の特徴、品質の高さなどが評価され、栗として日本で初めて「地理的表示(GI)保護制度」に認定されました。
こだわり ひとつの毬イガに1粒だけ!「1毬1果」
通常、一般的な栗は1つの毬に3個の果実が入るところ、飯沼栗は下飯沼栗生産販売組合員による「1毬1果(1つの毬に1個の果実)」を目標とした独自の栽培技術により、丸く大きな果実となります。また、独自に開発した洗果機で洗浄を行い、品質を徹底するため3回もの選別と選果を行います。これにより色つや・形状等の外観が非常に優れた栗のみを出荷。さらに、品質を劣化させずに糖の含量を増加させる「冷温貯蔵技術」によって、甘みを強く引き出し、食味の良い「貯蔵栗」として栗の最高級品と評されています。
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冷蔵貯蔵で糖度を通常の3倍へ! 笠間の栗「極み」
特長 いくつもの時代を超え、磨き抜かれた「笠間の栗」
風情漂う町並みから「関東の小京都」ともいわれる笠間市は、全国でも有数の栗の産地です。盆地特有の昼夜の寒暖差のある気候や、花こう岩質の土壌や黒土を多く含む土壌は、栗栽培に適しています。茨城県では、明治末期に本格的な栗栽培が始まりました。その頃から現在に至るまで、多くの栗栽培のパイオニアたちが栽培・研究・普及に取り組み、改良に改良を重ねてきました。その完成形ともいえるのが「笠間の栗『極み』」です。
こだわり 極上の甘みの秘密は"冬"を再現する冷蔵熟成
「どんなに手間をかけてでも、本当に美味しい栗を作りたい」。そんな思いから、「貯蔵栗」を開発。この栗の特長は、0℃で貯蔵していること。栗に"冬"を感じさせることで、栗内部のデンプン質が糖分に変化し、甘みがぐっと増します。さらに笠間市では栗の品種別に重量選別方式を採用した選果を行うことで品質の均一化を図り、その美味しさと品質を高めています。また、冷蔵熟成を行うことで日本栗の粉っぽさが少なくなり、加熱時に焼き芋のようなねっとりした食感を生み出すといいます。
茨城を代表する栗品種
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丹沢 早生 9月上旬〜
昭和34年に「くり農林1号」として認定された丹沢。実はやや大粒で先端が尖っているのが特徴です。果肉の色が鮮やかな黄色であり、肉質は粉質で粘りが少ないことから甘露煮やペーストに適している品種。加熱すると栗本来のホクホクした食感も魅力のひとつ。甘さ控えめなところも人気の理由です。比較的皮が剥きやすいこともありプロにも選ばれる品種のひとつ。日本では3番目の栽培面積を誇る人気の品種で、まさに秋の訪れを知らせてくれる栗です。
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ぽろたん 早生 9月上旬〜
栗を料理するときどうしても手間になるのが皮剥きと渋皮剥き!この悩みを解決するために茨城県で開発された新品種がこのぽろたんです。その見た目は祖父にあたる国見によく似ているのですが、肉質はやや粉質でしっかりとした甘みと香りが特徴です。そしてぽろたん最大の特長は、鬼皮から渋皮にナイフで筋を入れて電子レンジなどで加熱調理すると中国の天津甘栗のような渋皮剥皮特性を持っていること。その名の通り「ぽろっと」皮を剥くことができます。大粒なので焼き栗にするのがオススメです。
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筑波 中生 9月下旬〜
日本で最も多く生産されている品種!その量なんと約3割!それがこの筑波です。昭和34年に品種登録されたこの栗は茨城県でも主力の品種。サイズは比較的大きめで、強い香りが最大の持ち味です。加熱して食べるとホロホロと崩れるような食感であることから栗ご飯に使うのにも人気。その香りを存分に活かしたスイーツの素材としても選ばれています。幅広い用途に使われている栗の万能選手です。
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銀寄 中生 9月下旬〜
これぞ日本栗といった味わいを楽しめる銀寄。江戸時代から広く知られている品種です。バランス良い味わいが特徴で、ほどよい甘さとホクホクした食感で人気。そのため、栗ご飯にしてもお米の旨味を引き立てたり、他の食材と合わせたときに互いの美味しさを引き立てあう栗のひとつです。その食感の良さから、丸のままこっそりした食感を楽しめる料理が人気とも言われています。
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利平 中生 9月下旬〜
「栗の王様」と称される利平栗。日本栗と中国栗を掛け合わせて生まれました。鬼皮はとても硬いのですが、渋皮は意外と剥きやすいので調理しやすい品種でもあります。栽培が難しく、収穫量が少ないことから希少性が高い品種です。その味わいは食感が良く、甘みがとても強いのが特長です。大粒なことからゆで栗で食べると最高に美味しいと言われています。また、利平栗の渋皮の香りを活かした渋皮煮も人気です。
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石鎚 晩生 10月上旬〜
貯蔵性が高いことから11月を過ぎても楽しめる栗として人気の石鎚。肉質は粉質少なく煮崩れしにくいことが最大の特長です。そのため、粒を活かした料理には最適な品種とされています。他品種に比べ比較的安価で手にいれることができるため、大量調理で豪快な食事を楽しみたいときに選びたい品種です。甘露煮や渋皮煮を大量に作ってストック!そんなときは石鎚がオススメです。
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岸根 晩生 10月上旬〜
日本栗の中でも最大級の大きさを誇るのがこの岸根。30gを超えるずっしりとした実は食べ応えも十分です。軽い口当たりと、優しい甘さ、ホロっと崩れる食感は栗きんとんをはじめとした和スイーツをはじめ、モンブランやタルトにも人気。生産者が少なく希少性が高い栗としても知られており、市場出荷も少ないことも知っておきたいポイントです。加熱すると実崩れしやすいのですが、皮を剥いて冷凍庫で保存すれば長期間その美味しさを味わえます。
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茨城の栗出荷量カレンダー
「県内の品種別」出荷量カレンダー
「他産地」との出荷量比較


美味しい茨城の『栗』を食べよう
茨城の栗
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茨城の栗をもっと知りたい
01茨城の栗
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茨城県ではどのような品種が栽培されていますか。
丹沢(たんざわ)、ぽろたん、人丸(ひとまる)、利平(りへい)、筑波(つくば)、銀寄(ぎんよせ)、石鎚(いしづち)、岸根(がんね)など様々な品種が栽培されています。
「いばらきの栗品種一覧」はこちら -
品種によってどのような違いがありますか。
栗は品種によって、甘みが強いもの、風味が豊かなもの、加工に向いているものなど特長はさまざまです。早生(わせ)・中生(なかて)・晩生(おくて)など成熟期も種類によって異なり、9月上旬~10月下旬と収穫時期にばらつきがあります。一般的には、早生は色味がよく加工に向き、中生や晩生は甘みが強いものが多いといわれています。
品種 作型 特徴 出荷時期 丹沢 早生 果肉の色が鮮やかな黄色のため、甘露煮やペーストなどに適している。 9月上旬~9月中旬 ぽろたん 早生 切れ目を入れて加熱することで渋皮まで剥ける。果肉はホクホクした食感。 9月上旬~9月中旬 人丸 早生 小粒だが艶があり、甘み、香りともに良い。焼き栗に適している。 9月中旬~9月下旬 利平 中生 外観が美しく人気がある。甘みが強く、ゆで栗・蒸し栗などに向く。 9月中旬~9月下旬 筑波 中生 中生の代表品種。粉質で甘みが強く、渋皮煮に向いている。 9月下旬~10月上旬 銀寄 中生 大粒で甘みが強く、風味豊か。渋皮煮などに良い。 9月下旬~10月上旬 石鎚 晩生 煮崩れが少なく、甘露煮や渋皮煮に適している。 10月上旬~10月中旬 岸根 晩生 大粒で風味がよい。加工にも適している。 10月中旬~10月下旬 -
茨城県の栗生産量は全国で何位ですか。
茨城県は栽培面積・生産量とも全国第1位を誇る栗の生産地です。(令和5年産農林水産省野菜生産量出荷統計)
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茨城県はどうして栗栽培が盛んなのですか。
温暖な気候や保水性・通気性に優れた火山灰土壌が、栗栽培に適しています。
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地理的表示(GI)制度で保護されている「飯沼栗」とはどのような栗ですか。
飯沼栗は、県央部に位置する茨城町下飯沼地区の下飯沼栗生産販売組合で生産されている特別な栽培・出荷方法を施した栗です。通常、一つの毬(イガ)に3つの実が入る栗を1つの毬で1つの果を目標とした『一毬一果(いっきゅういっか)』で栽培しているため、一般的な栗と比べて甘く、また、見た目で分かるほど粒が大きいのが特徴です。収穫後に低温冷蔵庫で20日間ほど貯蔵するため、本来の栗の最盛期である9月・10月を過ぎた10月下旬から11月中旬が販売期間です。
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栗にはどのような栄養がありますか。
栗の栄養価は高く、いも類(生)よりも多くのエネルギーが摂れる優れた食材。渋皮には抗酸化作用のあるポリフェノールの一種、タンニンも多く含まれています。(農林水産省HP参照)
カロリー 炭水化物 食物繊維 カリウム 葉酸 ビタミンC ゆで栗 152kcal 36.7g 6.6g 460mg 76μg 26mg ※可食部100グラムあたり ※出典:日本食品標準成分表2020年版(八訂)
糖質(炭水化物) 栗の場合、ほとんどがでん粉で、体内に入るとブドウ糖になります。分解や吸収が早く、即効性のあるエネルギー源です。 食物繊維 消化されずに大腸まで運ばれ、排便を促します。また、腸内環境を整えて、善玉菌を増やす効果も期待できます。 カリウム 細胞内外の浸透圧を調節して血圧を維持するミネラル。むくみ防止や高血圧の予防にも有効とされています。 葉酸 ビタミンの一種で、新しい赤血球を作るために必要な栄養素。細胞の新生や増殖にも欠かせません。 ビタミンC 抗酸化作用があり活性酸素を除去します。肌の老化防止や生活習慣病の予防に役立つといわれています。
02美味しい茨城の栗の食べ方
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栗の食べ頃はいつですか。
生栗は傷みやすいので、なるべく早く食べましょう。
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おいしい栗を選ぶポイントは何ですか。
果皮に張りと光沢があってずっしりと重みがあるものを選ぶことです。古くなると水分が減り重みが無くなってしまいます。(農林水産省HP参照)
選ぶポイント
- 鬼皮(外側の硬い皮)に張りがある。
- 鬼皮の茶色が濃い。
- 指で押してもブカブカしていない。
- 白いブツブツがついていない。
- 座(底の部分)に黒っぽい箇所がない。
- 座がベトベトしていない。
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栗の保存方法はどうすればいいですか。
ポリエチレンの袋に入れ、口をしばらず、折るだけにして冷蔵庫のチルド室(0度付近)に入れてください。栗が乾かないように保存することがポイントで、1週間程度は保存できます。
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栗のレシピを教えてください。
「いばらきの味 レシピ集」で栗のレシピを紹介しています。
栗のレシピを見る
栗の渋皮煮
栗のポタージュ
茶巾しぼり
栗の渋皮煮
栗のポタージュ
茶巾しぼり
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栗の皮の上手な剥き方はありますか。
栗は熱湯に10分ほどつけることで、鬼皮がやわらかくなり、剥きやすくなります。
また、栗は冷凍してから熱湯につけると、鬼皮がやわらかくなり、渋皮もはがれやすくなるので、時間がある場合は冷凍するのもオススメです。Step01鬼皮の剥き方
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01
生栗を熱湯に10分つけておきます。
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02
包丁で座から頭に向け切り込みを入れ、手で鬼皮を剥きます。
Step02渋皮の剥き方
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01
沸騰した湯に鬼皮を剥いた栗を入れます。
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02
1分から2分ゆでます。
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03
火を止めて鍋から出します。
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04
手で触れるくらいに温度が下がるまで待ち、手で渋皮を剥きます。
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03美味しい茨城の栗を買う
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茨城県産の栗はどこで買えますか。
県内では、笠間市、かすみがうら市、石岡市などの各直売所や県内のスーパーで買うことができます。また、いばらき栗の販売店情報は、「いばらきの栗販売店を探す」で紹介しています。時期によっては扱っていない場合もありますので、事前に販売店にお問い合わせください。
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栗料理はどこで食べられますか。
県内各地の製菓店等で買うことができます。また、いばらき栗の販売店情報は、「いばらきの栗販売店を探す」で紹介しています。時期によっては扱っていない場合もありますので、事前に販売店にお問い合わせください。
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栗スイーツはお取り寄せできますか?
「いばらきの栗販売店を探す」 内の検索画面より、「配送方法」や「決済方法」の各項目にチェックを入れて検索することで、それぞれに対応している店舗の一覧が表示されます。詳しくは、事前に各店舗にお問い合わせください。
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県内の直売所で栗の配送などは対応していますか。
「いばらきの栗販売店を探す 内の検索画面より、「配送方法」や「決済方法」の各項目にチェックを入れて検索することで、それぞれに対応している店舗の一覧が表示されます。詳しくは、事前に各店舗にお問い合わせください。
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茨城県内で、栗拾いができるところはありますか。
笠間市を中心に、栗拾いが体験できます。特に、実りの秋にはさまざまな種類の果物狩りが体験できます。ご家族で、グループで、とりたての旬の味をぜひお楽しみください。
04茨城の栗をもっと知りたい
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栗に関するイベントはありますか?
笠間市で開催される「かさま新栗まつり」など、県内外で茨城県の栗に関係するイベントが開催予定です。随時、「新着情報」で紹介予定です。詳しくは、各主催者にお問い合わせください。
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栗は英語で何と言いますか?
栗は英語で「chestnut(チェスナット)」と言います。間違えやすい「maron(マロン)」は、フランス語で栗とよく似た"トチノキ科の木の実"を指す「marron(マロン)」が由来です。