「常陸はなよめ」は平成24年1月に品種登録された茨城県のオリジナル品種です。白色の「富士の雪」とピンク色の「ハイスタイル」を交配して誕生しました。日本的な薄桃色の花色を持ち、豪華な大輪の花を咲かせる優美なグラジオラスです。
グラジオラスの用途は業務需要が多く、主に冠婚葬祭の装花として利用されています。白色、ピンク色の利用が多く、「常陸はなよめ」はその優美な花色から、ピンク系グラジオラスとしては産地を代表する花となっており、県内外で高く評価されています。また、「常陸はなよめ」は病気に強く、暑さ寒さにも強いことから、幅広い時期で安定して生産することが出来ます。

「プリンセスサマーイエロ―」は平成16年5月に品種登録された茨城県のオリジナル品種です。赤橙色の中輪品種「ショウバウンド」と黄色の大輪品種｢サンレイ」を交配して生まれた、薄黄色の爽やかな花色のグラジオラスです。また、長大剛直な従来のグラジオラスとは異なり、細身のシルエットとらせん状に咲く花という可憐な草姿をしており、まさに夏のプリンセスと呼ぶにふさわしい花となっています。

グラジオラスは夏の暑さに弱く、猛暑年などは「穂焼け」と呼ばれる蕾の障害が発生してしまいます。「プリンセスサマーイエロ―」は暑さに強く、穂焼け症状が発生しにくいため7～8月の猛暑時期でも安定して生産することが出来ます。

「常陸はつこい」は平成29年7月に品種登録出願公表された茨城県のオリジナル品種です。ピンク色の早生品種「花かすみ」と橙色の「マッチポイント」を交配して誕生しました。サーモンピンクの鮮やかな花色をもち、細身ながらも大輪の豪華な花を咲かせる、茨城県で最も早く開花するグラジオラスです。

茨城県のグラジオラスは5月初旬より開花が始まりますが、「常陸はつこい」はその中でも最も早く咲く品種の一つです。ピンク系のグラジオラスとしては茨城県内で最も早く開花し、花が大きく、花色も安定しており、グラジオラスシーズンの幕開けを告げる花となっています。