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2021.03.24|レポート ライター:まるくま
新たな名物料理誕生の予感!「茨城新名物料理コンテスト」開催レポート
2020年12月26日、都内のあるキッチンスタジオに食のプロフェッショナルが集まり、ある料理コンテストの最終審査会が開催されました。
そのコンテストの名称は、「茨城新名物料理コンテスト」。その名のとおり、食材の宝庫である茨城に新しい名物料理を作るため、茨城県が実施したレシピコンテストです。
和やかな雰囲気の中に感じる静かな緊張感と、それを上回る期待感。そして、その中で決定した「新名物料理」の原石。
今回は、茨城県が行う取り組みの始まりから最終審査に至るまでの経緯や、審査の様子をご紹介します。
皆さんは、「茨城の名物料理」と尋ねられたら、どんな料理を想像しますか?
「あんこう鍋」、「納豆」、「けんちんそば」。または、「スタミナラーメン」や「龍ケ崎コロッケ」を挙げる方もいらっしゃるかもしれませんね。
それらは地域の風土や文化を色濃く反映したものや、ある店舗が生み出して人気に火がつき、複数店舗で提供するようになったものなど、様々な経緯があります。
共通しているのは、いずれも「地域」というバックボーンから始まったものであるということです。
「茨城新名物料理コンテスト」は、これまでの名物料理の概念とは異なるアプローチから始まる試みとしてスタートしました。
その目的をひと言で表現すると、「茨城の豊かな食材を活用したアイディアから生まれたレシピを県内に広め、やがて地域の宝となる名物料理をつくろう」です。
美味しいことはもちろん、茨城の食材を使い、茨城の新しい食のストーリーの「主役」になれる料理を……そのための最初の一歩として行ったのが、料理ブロガーのポータルサイト「レシピブログ」のサイト上で公開アイディアレシピを募集する、「茨城新名物料理コンテスト」です。
「あんこう鍋」、「納豆」、「けんちんそば」。または、「スタミナラーメン」や「龍ケ崎コロッケ」を挙げる方もいらっしゃるかもしれませんね。
それらは地域の風土や文化を色濃く反映したものや、ある店舗が生み出して人気に火がつき、複数店舗で提供するようになったものなど、様々な経緯があります。
共通しているのは、いずれも「地域」というバックボーンから始まったものであるということです。
「茨城新名物料理コンテスト」は、これまでの名物料理の概念とは異なるアプローチから始まる試みとしてスタートしました。
その目的をひと言で表現すると、「茨城の豊かな食材を活用したアイディアから生まれたレシピを県内に広め、やがて地域の宝となる名物料理をつくろう」です。
美味しいことはもちろん、茨城の食材を使い、茨城の新しい食のストーリーの「主役」になれる料理を……そのための最初の一歩として行ったのが、料理ブロガーのポータルサイト「レシピブログ」のサイト上で公開アイディアレシピを募集する、「茨城新名物料理コンテスト」です。
当初は100件ほどの応募を目標としていましたが、予想を大幅に上回る263件のアイディアが、腕に覚えのある応募者から寄せられました。
フードコーディネイターや野菜ソムリエなどの資格を持つ料理ブロガーの皆さんだけあり、どの料理も美味しそうで、見た目も食欲をそそられるものばかり。
全ての料理を審査することはできないので、運営チームによる一次選定を行い、悩みに悩んだ末に、6つのアイディアレシピが最終審査へと進みました。
そして、舞台は冒頭に書いた12月の審査会へ。
師走の寒さが少しだけ和らいだ土曜日の午後、会場には次々に「食のプロフェッショナル」が訪れます。
日本ガストロノミー協会の理事、「レシピブログ」運営会社の事業部長、様々なレシピ開発を手掛ける料理人など、錚々たる顔ぶれが一堂に会します。
運営主体である「じゃらんリサーチセンター」による説明のあと、早速、今回最終候補に挙がったアイディアレシピ6品の実食審査が始まりました。
仕切りを挟んだ調理スペースからは、既に美味しそうな香りが漂ってきています。
そして、審査会場に次々と「未来の名物料理候補生」が運ばれてきました。
最終審査対象の料理をご紹介します。
そして、審査会場に次々と「未来の名物料理候補生」が運ばれてきました。
最終審査対象の料理をご紹介します。
皆さんは、どの料理がグランプリになったか、想像できましたか?
実食時に審査員が付ける評価点を加味しつつ、「味・見た目」「茨城らしさを出せるか」「地域の名物料理になるポテンシャルはあるか」という観点から、審査員による選考が行われました。
そして、暗闇が辺りをすっぽりと覆うころ、ようやく結論がまとまりました。
栄えある「茨城新名物料理コンテスト」のグランプリに輝いたのは……
「つくば鶏むね肉の蓮根入りガパオライス」です!
茨城県で生産が盛んなれんこんやピーマン、鶏卵がバランスよく組み合わされていることや、タイの国民食を日本風の味わいにした「ガパオライス」は日本国内での展開例がなく、茨城の名物料理としてのイメージが広げやすいという将来性。
そして何より、その美味しさです。
高いポテンシャルを秘めた料理がグランプリとなり、2021年の茨城に新しい希望をもたらす(?)レシピが選ばれました。
審査結果および審査員評
[グランプリメニュー]
料理名:つくば鶏むね肉の蓮根入りガパオライス
受賞者:ブログ「美味しいごはん」の kermit さん
講評:食べてすぐ「茨城ガパオ」というイメージが湧きました。彩りも鮮やかで食感も良く、日本食材の大葉を合わせたアレンジも良いですね。れんこんの可能性が広がるレシピです。
【材料(2人分)】
つくば鶏むね肉 ‥‥‥‥‥ 200g
れんこん‥‥‥‥‥‥‥‥‥50g
ピーマン‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 1個
パプリカ(赤・黄)‥‥各1/4個
大葉‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 4枚
にんにくペースト‥‥‥小さじ1
ごま油‥‥‥‥‥‥‥‥大さじ1
ご飯 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥2人分
卵‥‥2個(目玉焼きにしておく)
<調味料>
※ナンプラー‥‥‥‥‥大さじ1
※オイスターソース‥‥小さじ1
※醤油 ‥‥‥‥‥‥‥‥小さじ1
※砂糖 ‥‥‥‥‥‥‥小さじ1/2
※豆板醤 ‥‥‥‥‥‥‥小さじ1
【作り方】
1 鶏むね肉はフードプロセッサーなどで粗くみじん切りにする。
れんこんは薄めの半月切り、ピーマンとパプリカは8mm~1cmぐらいの角切り、大葉は粗みじん切りにしておく。
2 フライパンにごま油とにんにくペーストを入れて熱したら鶏むね肉、ピーマン、パプリカ、れんこんの順に炒める。
3 2に大葉を入れて炒め、※で味を整える。
4 お皿にご飯を盛り付け、3と目玉焼きをのせる。
【ポイント】
れんこんも入れたので、少し和風になるようにバジルではなく大葉を入れました。
生野菜を添えると彩りも鮮やかに。
[部門賞:畜産部門]
料理名:茨城県産豚バラブロックDE豚バラのとろける紅葉丼
受賞者:ブログ「桃とんキッチン♪」の 桃とん さん
講評:少しタレが重い感じもしますが、豚バラ肉の脂と味噌のバランスが良く、酸味もきいておいしい。肉の脂に卵を絡めたのも良いです。丼だけでなくおかずにもなりますね。
【材料(2人分)】
茨城県産豚バラ肉‥‥‥‥‥‥‥200g
れんこん‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥1/3節
玉ねぎ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥1/4個
ピーマン ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥1個
パプリカ(赤)‥‥‥‥‥‥‥‥1/6個
にんにく‥‥‥‥‥‥‥‥1片(薄切り)
卵黄 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 2個
ご飯‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ ‥2人分
塩、こしょう‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 少々
一味唐辛子‥‥‥‥‥‥少々(お好みで)
米粉 ‥‥‥‥適量(なければ片栗粉で可)
米油‥適量(なければサラダオイルで可)
<調味料(予め混ぜ合わせておく)>
※合わせ味噌‥‥‥大さじ2
※粒マスタード‥‥大さじ1
※本みりん‥‥‥‥大さじ1
※酒‥‥‥‥‥‥‥大さじ1
※蜂蜜‥‥‥‥‥‥小さじ1
【つくり方】
1 豚バラ肉は薄切りの一口大に切り、塩こしょうをし、米粉をまぶす。
れんこんは薄切りにして(大きい場合は半月切り)水にさらして水気をきる。
玉ねぎ、ピーマン、パプリカは一口大に切る。
2 フライパンに油を熱しにんにくを炒める。
香りが出たら豚バラ肉を炒め、8割程度火が通ったられんこん、玉ねぎ、パプリカ、ピーマンの順に野菜を加えて炒める。
3 れんこんに火が通ったら※を加えてさらに炒める。
4 ご飯を器に盛り、3を乗せ、中央に卵黄を乗せ、一味唐辛子をふりかける。
【ポイント】
肉を焼いているときに、余分な油をペーパータオルなどでふき取る。
[部門賞:水産部門]
料理名:フィッシュアンドチップス・ねぎマヨ納豆ソース
受賞者:ブログ「Fun Dining ~笑顔あふれる食卓に~」の by kaana57 さん
講評:軽いチーズ味のフライは食べやすくおいしい!ソースに納豆を使うアイディアは茨城感が出て良いですね。マヨネーズやアンチョビなどでいろいろアレンジできるレシピです。
【材料(4人分)】
鯛‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥200g
じゃがいも‥‥‥‥‥‥‥‥‥1個
レモン(輪切り)‥‥‥‥‥‥4枚
塩こしょう‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 少々
揚げ油‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥適量
<A>
天ぷら粉‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥30g
炭酸水(水で代用可)‥‥‥‥50ml
粉チーズ‥‥‥‥‥‥大さじ1と1/2
コンソメ(顆粒)‥‥‥‥小さじ1/4
<B>
ひき割り納豆‥‥‥‥‥‥45g
納豆のたれ‥‥5g(添付のものでOK)
粒マスタード‥‥‥‥‥‥小さじ1/2
マヨネーズ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥10g
刻みねぎ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥5g
【作り方】
1 じゃがいもは皮付きのままよく洗い、縦長に置いて1cm四方の棒状にカットする。
2 鯛の水気をペーパータオルでしっかりとふき取り、食べやすい大きさに切って両面に塩こしょうをふる。
3 A、Bをそれぞれ混ぜ合わせておく。
4 常温の揚げ油にじゃがいもを入れて火にかけ、カラッと揚がったらペーパータオルの上で油をきり、塩こしょうをふる。
5 鯛をAの衣にくぐらせ、170度の揚げ油でカラッと揚がったらペーパータオルの上で油をきる。
6 4と5を皿に盛り、レモンとBを小皿に入れて添える。
【ポイント】
炭酸水を使うことで水より衣がカラッとサクッと仕上がります。
じゃがいもを常温の油から加熱することで中まで均一にほっくり仕上がります。
[部門賞:野菜・果物部門]
料理名:真っ赤なコキアみたいなシャーベット~りんごと紅芯大根~
受賞者:ブログ「みんなで食べよ!~おうちごはん」の ゆきこ (川津由紀子)さん
講評:意外性とご当地感のあるレシピ!紅芯大根を使って染め上げた色は鮮やかでとてもキレイ。辛味など大根を感じさせる味もなく、おいしいりんごのシャーベットです。
【材料(5人分)】
茨城県産紅芯大根 ‥‥‥1個(130g/皮なしで計量)
茨城県産りんご ‥‥1個(130g/皮と芯なしで計量)
水‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥600ml
グラニュー糖 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥150g
レモン汁‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥大さじ1
【作り方】
1 紅芯大根は皮をむいて3センチ角くらいに切っておく。
りんごは皮をむいて芯をとり、くし切りを更に3~4個に切っておく。
りんごの皮はコンポートに使うので取っておく。
2 鍋に水とグラニュー糖、レモン汁と1のりんごと大根、りんごの皮を入れて火にかける。沸騰したら中火にし、大根が軟らかくなるまで10分くらい煮る。
3 火を止めたら皮を取りのぞき、粗熱が取れるまで冷ましてからシロップも一緒にフリーザーバッグなどに入れる。
できるだけ平らな状態で冷凍庫に入れて、8時間以上凍らせる。
4 3をフードプロセッサーやミキサーでペースト状にする。別の容器に移し替え、しっかりと冷やす。
【ポイント】
レモン汁の酸を加えて色鮮やかに発色させる。味のアクセントにも。
ペクチンが豊富なりんごの皮を一緒に煮出して、シャーベットが固くなりすぎないようにする。
そして……年が明けた2021年。
舞台は料理家の松木絵美奈さんが代表を勤める「food&design CONVEY(コンベイ)」のキッチンスタジオへ。
先日参加していたメンバーも次々に集まってきます。
目的は、先日グランプリを受賞した「つくば鶏むね肉の蓮根入りガパオライス」のレシピをベースに、茨城の新たな名物料理を誕生させること。
そして、この日のために様々なレシピを試作してきたのが、コンベイのシェフで、これまでに様々なレシピ開発に携わってきた横田渉さん。
試行錯誤を重ね、食感、見た目、味わい全てをブラッシュアップさせた結果生まれたのが、オリジナルメニュー「いばらきガパオ」。
試作を食べた一同、美味しさに笑顔がこぼれます。
茨城新名物料理「いばらきガパオ」
茨城の豊かな食材がたっぷり使われています!
とはいえ、この「新名物料理プロジェクト」は、ようやくスタートラインに立ったところ。
当日参加していた県の担当者は、「良いレシピがあっても、それが世の中に波及していないと意味がない。今後は市町村などと連携し、地域が一丸となって進めていけるよう頑張りたい」と、次の展開に目を向けていました。
最終的な目標は、このレシピが茨城県内のいずれかの地域の名物料理となることです。
今回の審査会が数年後の新名物料理につながるのか、人知れずなくなってしまうのか……。
これからどのような取り組みが続くのか、機会があればまたレポートでご紹介いたします。
※このページの情報は、2021年3月時点のものです。
当日参加していた県の担当者は、「良いレシピがあっても、それが世の中に波及していないと意味がない。今後は市町村などと連携し、地域が一丸となって進めていけるよう頑張りたい」と、次の展開に目を向けていました。
最終的な目標は、このレシピが茨城県内のいずれかの地域の名物料理となることです。
今回の審査会が数年後の新名物料理につながるのか、人知れずなくなってしまうのか……。
これからどのような取り組みが続くのか、機会があればまたレポートでご紹介いたします。
※このページの情報は、2021年3月時点のものです。
ライター:まるくま
茨城の“食”と“農林水産物”の魅力に魅せられること約10年。今日も県内のどこかで“いばらきのおいしいもの”を探しています。
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