いばらきの食に挑戦する人たち
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コモリ食品 小森喜幸さん(鉾田市)
霞ヶ浦の鯉を伝統的手法でじっくり炊いた超特大うま煮
コモリ食品自慢の「鯉のうま煮」!
大釜で昔ながらの手法で作ります
その面積は全国2位を誇る霞ヶ浦。鯉の養殖が盛んで令和5年には667トンもの養殖収量を誇り、全国シェアは40%に迫るほど。江戸時代以前から愛されていた鯉は鯉コクやあらいとして食べられていました。中でも、たっぷりの醤油で炊き上げた鯉のうま煮はいまなお多くの人たちに愛される伝統料理として人気を博しています。 そんな鯉のうま煮で、令和6年度茨城県水産製品品評会において農林水産大臣賞を受賞したのがコモリ食品の「霞ヶ浦産『超特大』鯉のうま煮」でした。 かつては、第11回全国食用鯉品評会全国養鯉振興協議会会長賞受賞を受賞したこともある同商品。昭和38年からはじまったこの品評会において、鯉を使った製品が同会最高峰である農林水産大臣賞を受賞するのは初のことでした。 コモリ食品代表を務める小森喜幸さんは「鯉にこだわり続けて50年。地道にやってきた結果ですね」と受賞時の喜びを思い出します。若くして父の他界をきっかけにこの仕事を引き継いだ小森さん。当初は自ら鯉の養殖も手掛けていたと言いますが、現在は加工業に専念。2台の大釜を使い、昔ながらの手法で作る鯉のうま煮は地元の道の駅やスーパー、直売所など各所でみかける地元の味としても人気です。
昔から変わらぬ味を守り続けるコモリ食品
調理前の鯉
必ず糖度計を使い仕上げの確認
川魚をはじめ、鯉というとどうしても独特の臭さが苦手という人がいます。そこで小森さんは独自のこだわりをもって下処理を入念に行います。新鮮な鯉をきれいな水に移して泥臭さを抜き、さらに口からホースを突っ込み、腸の中もしっかり洗浄。大量の水で流しながら作業をすることで臭みを極力減らすように努めます。そして鯉の玉子を一つひとつに丁寧に詰め、きれいに並べて炊き上げます。 醤油は薄口、砂糖はザラメ、そこに美しい照りを出すためにみりんと水飴を加えます。身の中までタレの旨味を染み込ませるようにじっくりと、そしてこっくりと仕上がるように煮詰めていく過程は昔ながらの作業。決して効率を追い求めず、素材である鯉本来の味わいとタレの旨味を損なうような余分な工程を加えることはしません。 しかし、決して自分の勘だけには頼らないのも小森さんの流儀。最後の仕上がりは必ず糖度計を使って数分ごとにタレの煮詰まり具合を確認します。肉厚な身、心地よい食感の皮、プチプチとした歯触りも楽しい旨味の強い玉子。そのどれもにコモリ食品自慢のタレの旨味が染みわたります。 ごはんのお供に、晩酌のお供にも最適な逸品。まさに農林水産大臣賞の名に恥じぬ美味しさです。
味は変わらずとも変化を恐れぬ仕事
しっかり醤油の旨味が効いたうま煮
工場で直売も行っています
伝統の味を守り続けるコモリ食品ですが、新しい取り組み、時代の変化に合わせた改良には余念がありません。「うま煮」を起点に鯉だけではなく、庶民の味となっているサンマを使ったうま煮を作るなど新商品の開発にも取り組んでいます。その中でも近年霞ヶ浦で大量発生して問題となっているアメリカナマズを使った新商品「国産なまずの蒲焼」。これもまたしっかりとタレが染み込んだ同社の味に仕上がった逸品です。捌くのが難しいと言われるアメリカナマズですが、しっかりと研いだ包丁があれば苦にならないと話す小森さん。手間を惜しまず、改題解決に取り組む姿勢は年齢を重ねても変わりません。 そんな小森さんが大切にしていること、それはうま煮の味付けと自身の好奇心を尊重すること。例えば「海魚はサッと炊いて、タレをつけながら食べるのが美味しいとされていますが、川魚はしっかりと濃いめのタレで炊き上げて甘しょっぱく仕上げて食べるのが美味しいですよね」と話す小森さん。川魚をより美味しく仕上げてくれる、しっかり醤油の旨味が効いたうま煮作りを大切にしています。 一方で、時代の流れに合わせて醤油を濃口から薄口へ変えるなど、消費者の好みに合わせた需要の変化にも柔軟に対応しています。
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「いままでもたくさんの新商品を作って販売してきましたが、これからも新商品は作り続けていきたいですね。ここ数年サンマが豊漁と聞いているのでサンマの新商品も面白いと思っています。また、アメリカナマズのさらなる新商品の開発にももっと取り組みたいですね。その中でも特に悩んでいるのが、いま廃棄している鯉の頭と尾を使った新商品をどうにか開発できないかと考えています。圧力鍋を使って骨まで柔らかく炊くことはできますが、何かいい商品ができないかと悩んでいます。これが解決できたら嬉しいですね」と小森さん。 70歳を過ぎてもなお貪欲な好奇心を持ち合わせる情熱はまさに挑戦し続ける職人。時代の中で、新しい魚種の調理も試す中、鯉という一本芯の通ったこだわりをもって続けてきた50年。 伝統と変化を併せ持つコモリ食品の次なる新商品にも期待です。
| インフォメーション | |
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| 名称 | コモリ水産 |
| 住所 | 茨城県鉾田市中居330 |
| お問い合わせ |
TEL: 0291-39-3241
FAX: |
| WEBサイトURL | https://komori-food.jimdofree.com/ |
| その他の情報 | ※このページの情報は、2026年2月時点のものです。 |
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