いばらきの食に挑戦する人たち
わたしたちの農業のカタチ篠崎毅さん・八重子さん(筑西市)
筑西市にある“ファームオアシス”は、篠崎毅さん・八重子さんご夫妻が営む“農+畜の循環型農業”を行う農園です。
篠崎さんは、「循環型農業の基本は、農産物を人間と家畜の食料とし、家畜のふんや尿・人間の食べ残し、作物のワラなどを堆肥に活用して微生物に分解させることでよい土をつくり、農産物に栄養を与えるという、地域内のサイクルにあります。このサイクルを自社内で行っています。」と語ります。
もともと米や麦の生産と黒毛和種の子牛を育てて販売することを主力としていた篠崎さんでしたが、年々厳しくなる米農家の経営を何とか打開しようと様々な策を練っては試みてきたそうです。
「米に自分たちのラベルを貼って直販をしていたこともあります。農地もどんどん広げてとにかく沢山作った時期もありました。しかし農地を生かして畜産と穀物や園芸作物を栽培するヨーロッパの循環型農業が、私たちの目指す農業の原点だった、と気付きました。それで、イチゴを作り始めたことをきっかけに、完熟イチゴの直売を主力に切り替えました。ちょうど娘がパティシエを目指して修業を始めたこともあって、そのイチゴを使った洋菓子店をやろうと思いました。」
その後、平成18年に“人々のオアシスになりたい”との願いを込めてご夫婦の長年の夢だった『ファームオアシス』を立ち上げました。
ファームオアシスの立ち上げからおよそ10年後、ファームオアシスの農園の一角に洋菓子店“パティスリーラシーヌ”がオープンしました。パティシエの修業を終えて帰ってきた娘さんと、東京で働いていた上の娘さんも戻り、姉妹二人で経営を行っているそうです。
「洋菓子に欠かせないミルクは、うちで育てた牛のものを使おうと決めていました。ホルスタイン種の牛のミルクはどこでも使っているので、せっかくだから濃厚で甘みのあるジャージー牛のミルクを使おうと決めました。国内でジャージー牛を育てている所は少なかったので探すのに苦労しましたが、無事秋田県から仕入れることができました。イチゴはそれこそ売るほどあるので(笑)、これでもかというくらい乗せてくれと娘に言って、農園の洋菓子店ならではのケーキを提供しています。」
店内には、ご夫妻の作ったイチゴや米粉、ジャージー牛のミルクをはじめ、地元で採れた果物などを使用した洋菓子が煌びやかに並びます。一番人気は、完熟イチゴがこぼれんばかりに乗ったイチゴのケーキ。「とにかくイチゴが美味しい!」と評判です。
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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お二人は最近になってようやく自分たちの理想の農業がカタチになってきたと言います。
毅さんは、「今、農業は変化の時代に来ています。農業人口も減ってきているし、今までは規模拡大路線でやってきましたが、これからは規模を拡大することよりも、牛乳絞り体験ができたり、チーズを作ったり、お客さんが来て楽しめるような空間を作りたい。ケーキも外で食べられるテラス席を増やしたり、その横には牛が放牧したりしてあるような、農業の豊かさ、農村の豊かさを魅力的に発信して、ここに来てくれた人達には、うちでしか経験できない事を提供できたらと思います。また、若い子がうちで働きたいと言ってくれるような農業を行っていきたいですね。」と語ります。
八重子さんも、「皆が来てホッとするような空間を作りたいですね。アクセスがあまりよくないこのような場所までわざわざ足を運んでくれる方にとってオアシスになれるような場所を作っていきたい。」と語ってくれました。
インフォメーション | |
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名称 | (有)ファームオアシス | 住所 | 茨城県筑西市深見250 |
お問い合わせ | TEL:0296-25-2744 |
WEBサイトURL | http://www.farm-oasis.jp/ |
その他の情報 | ※この情報は2015年度時点のものです。 |
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