PICK UP/ 茨城のうまいもの特集

いばらきの食に挑戦する人たち

JA新ひたち野 小川ニラ部会 青年部高野 吉海さん(小美玉市)

JA新ひたち野 小川ニラ部会 青年部 高野 吉海さん(小美玉市)

茨城県内初!にらで「茨城県GAP 第三者確認制度」登録!

にらの産地 小美玉市

「小川のにら」「小川のにら」

JA新ひたち野 小川ニラ部会のメンバー(2019年12月時点)JA新ひたち野 小川ニラ部会のメンバー(2019年12月時点)

(左から)高野さん、郡司さん、石田さん(左から)高野さん、郡司さん、石田さん

 茨城県は、日本有数のにらの産地です。なかでも県内で最もにらの生産量が多い産地が小美玉市です。
 そんな小美玉市にある「JA新ひたち野 小川ニラ部会 GAP部」では、県内で初めて、にらで「茨城県GAP 第三者確認制度」の登録を受けました。今回は、小川ニラ部会の若手農業者達からなる「青年部」に所属し、「茨城県GAP 第三者確認制度」の登録を受けた 高野 吉海さん、郡司 孝行さん、石田 真規さんの3人を取材してきました。
 
 小川ニラ部会のにら、通称「小川のにら」は、年間を通して出荷するにらの周年栽培を行っており、肉厚で葉幅が広く茎も太く、甘みがあるのが特徴です。
 まずは、にらの栽培におけるこだわりをお伺いしました。

 「一番は土作りですね。にらは、ひと株で約7回収穫ができるので、しっかりとした土台となる土作りが重要です。にらの土作りにはチッ素成分がたくさん必要です。小美玉市は養鶏場が多く、鶏糞にはチッ素が多く含まれているので、地元の鶏糞たい肥を使って土作りをしています」と高野さん。郡司さん、石田さんも地元養鶏場の鶏糞たい肥を使用して、入念な土作りを行っているそうです。

県内初!にらで「茨城県GAP 第三者確認制度」登録!

高野さんのにら畑高野さんのにら畑

栽培履歴などは全てタブレットで一括管理。栽培履歴などは全てタブレットで一括管理。

高野さんのお義母さん。作業場の一切を取り仕切る。高野さんのお義母さん。作業場の一切を取り仕切る。

 「GAP(農業生産工程管理)」は、食品安全、環境保全、労働安全の実現を図る観点から、農薬や肥料の使用、土壌の管理など、農業の生産管理を適正に行うもので、東京オリンピック・パラリンピックの食材調達基準では、国際水準のGAP認証や、県等の公的機関による第三者確認が要件となりました。
これを受けて、茨城県において、農産物の食材調達基準を満たす「茨城県GAP 第三者確認制度」の運用が開始されました。
 高野さんらは、施肥管理、作業履歴、農薬の散布履歴、収穫時期など、全ての作業と使用量等をタブレットに入力して管理を行っています。
 3人はなぜ「茨城県GAP 第三者確認制度」の登録を受けようと思ったのか、また、登録後に感じたメリットをお聞きしました。

高野さん 「これからの農業に必要な取り組みだと思いました。メリットのひとつは、昨年のデータと見比べて昨年の反省点を今年に活かせることですね。全てエビデンス(証拠)が残っているので、的確に失敗した点をつぶせますし、何かあった時に原因を突き止められます。お陰で年々品質が上がっています。品質の良いにらを年間を通して安定供給できるというのは強みですね。」

郡司さん 「今自分のところはまだ親の代なんですが、タブレットひとつで全ての情報を共有できるので、お互いに何をいつどのくらいやったかを知ることができ、仕事の幅が広がりました。また、自分のにらに自信が持てるようになりました。」

石田さん 「仕事の“見える化”ができたことでスタッフとの意思疎通が的確にとれて、仕事の効率化に繋がりました。また、明らかにB品が減りました。」

若き農業者たちが語る「にら農家の魅力」!

(左から)石田さん、郡司さん、高野さん

 前述の通り、3人は小川ニラ部会のなかの20代~40代までの若手組織「青年部」に属しています。彼らが感じる「にら農家の魅力」をお聞きしました。

高野さん 「僕は元々会社員で、婿入りしてにら農家に転職したんです。会社員時代と比べてよく思うのが、農家は会社員より肉体的には大変ですが、精神的にとても楽になりました。」

石田さん 「にらは一年中作れるので、安定した収入が得られること。やればやっただけ返ってくるので、ついつい頑張っちゃいますね(笑)。」

販売時期
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12

夢~さらなる挑戦~

 高野さんに、今後の展望をお伺いしました。

 「『茨城のにら』をたくさんの人に知って欲しいです。茨城県民でも、『茨城のにら』は全国でもトップクラスの品質だとか、生産量が多いことを知らない方が多いと思うんです。今回せっかく「茨城県GAP 第三者確認制度」の登録を受けられたので、これを足がかりとして『高品質』で『安心』して食べられる『茨城のにら』をPRしていきたいです」

 2020年は、「東京2020 オリンピック・パラリンピック競技大会」(以下:東京2020大会)が開催となります。東京2020大会では、選手村などで使用される食材において「調達基準を満たした食材」ともあり、「茨城県GAP 第三者確認制度」の登録を受けた「小美玉市のにら」が使用される可能性もあります。高野さんらは「オリンピック選手たちに胸を張って提供できる高品質なにらを作っている自信はあるので、使われたらいいなと思っています!」と語ってくれました。

買えるお店
空のえき そ・ら・ら
住所:茨城県小美玉市山野1628-44
TEL:0299-56-5677
インフォメーション
名称 購入等のお問合わせはこちら:小川営農経済センター
住所 茨城県小美玉市川戸1450-6
お問い合わせ TEL:0299-58-4139
その他の情報 ※この情報は、2019年12月時点のものです。

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