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いばらきの食に挑戦する人たち

天皇杯受賞!JAなめがた甘藷部会連絡会箕輪 秋雄さん(行方市)

天皇杯受賞!JAなめがた甘藷部会連絡会 箕輪 秋雄さん(行方市)

「焼き芋戦略」で、美味しい焼き芋が一年中食べられる!

土地を選び 技をみがき 心でつくる

天皇杯受賞 賞状など

箕輪 秋雄さん

焼き芋

さつまいも畑

 茨城県南東部に位置する行方市は、霞ヶ浦と北浦に挟まれた半島状の地形で、両湖岸は平坦な水田地帯、中央部は水はけの良い火山灰土壌に覆われ、さらには温暖な気候にも恵まれていることから、“甘藷(かんしょ)”いわゆる“さつまいも”栽培に最適な条件が揃っています。

 JAなめがた甘藷部会連絡会は、古くからさつまいも栽培が盛んな行方の地で「土地を選び 技をみがき 心でつくる」をモットーにさつまいも栽培を行ってきました。平成17年からは、一年を通して美味しい焼き芋の提供に向けて「焼き芋戦略」を開始。この取り組みが認められ、この度、平成29年度の第56回「農林水産祭 多角化経営部門」において、天皇杯(※)を受賞しました。

 「昭和40年代は、まだ生産者個人が各々の作り方をして、個人で選別していましたが、昭和63年に、麻生、北浦、玉造の3農協が合併して「JAなめがた」が発足したことをきっかけに、我々生産者は農協から栽培方法や選別技術の指導を受け始めました。これによって、生産者のものづくりに対する意識が上がり始めました。」そう語るのは、JAなめがた甘藷部会連絡会の会長を務める箕輪秋雄さん。今回は、箕輪さんに天皇杯受賞に至るまでのJAなめがた甘藷部会連絡会の歩みをお聞きしました。

(※)天皇杯…農林水産業およびスポーツにおいて、特に業績のあった最優秀者に対して授与されるもので、宮内庁を通じて所轄団体へ下賜されます。農林水産業においては、過去1年間の農林水産祭や参加表彰行事において、農林水産大臣賞を受賞した487点の中から決定されます。

失敗の度に原因を追究

JAなめがた甘藷部会連絡会 役員

JAなめがた甘藷部会連絡会 焼き芋

キュアリング定温貯蔵施設

キュアリング定温貯蔵施設内のさつまいも

 「生産技術の統一、意識の向上は、少しずつ着実に進める必要があったので、成果が表れるまで本当に時間がかかりました。」と語るのは、JAなめがた営農経済部課長の河野さん。
 「何度も何度も失敗しましたが、その都度あきらめずに原因を追究して挑戦を続けました。平成10年頃には販売価格が低下するなど、これまで何度も苦境に立たされたことがありましたが、その都度、部会員と関係者が一丸となって対策を練り、乗り越えてきました。その中で確立されていったのが『焼き芋戦略』です。今回の受賞は、我々生産者と農協、そして茨城県が三位一体となって取り組んだ結果です。」と箕輪さん。

 さつまいもの需要喚起を図るため、JAなめがたが目を付けたのは、女性や子供に人気の「焼き芋」でした。焼き芋戦略としてまず着手したのは、「焼き芋」=「冬場のみのもの、高価なもの」、といったイメージを変えること。いつでも手頃な値段で買えるこだわりの美味しい焼き芋を届ける為に、データ分析に基づき、3品種のリレー出荷を開始したのです。

箕輪さん 「一年を通して美味しいさつまいもを出荷する為に、品種によって“デンプんが糖に変わるスピードが違う”ことを利用しました。具体的には、紅優甘(8月~1月)、紅まさり(1月~4月)、紅こがね・熟成紅こがね(1月~8月)3品種のリレー出荷を行いました。さらに、平成17年には、さつまいもを長期貯蔵するためのキュアリング定温貯蔵施設(※)を整備したことで、美味しさに加えて品質も安定し、量販店などでの需要が増えて行きました。」

(※)キュアリング定温貯蔵施設…温度・湿度を管理した部屋で数日間寝かせる「キュアリング処理」を行った芋を、温度13度、湿度90%以上の定温・定湿度の最適な状態で貯蔵する施設のこと。長期間貯蔵した芋は、糖化(デンプンが主にショ糖に変わる)が進みます。

「焼き芋戦略」

JAなめがた 焼き芋

JAなめがた さつまいも

やきいも用さつまいもの出荷

 さらにJAなめがたでは、バイヤー等と話し合い、芋のサイズ、形状、出荷形態を取引先ごとに変えて出荷する取り組みに着手し、箕輪さんら生産者もそれに協力。ニーズのある商品づくりを行ったことで、取引先から“信頼できる産地”として高い評価を得たといいます。

 「焼き芋戦略」はここからが本番。県の協力で、品種や焼き方で変わる芋の成分分析を行い、このデータを基に、品種ごとに焼き方の注意点等を細かく記載した、「焼き芋の焼き方マニュアル」を作成しました。更に箕輪さんは、関係各所に協力を募り、地元スーパーの店舗内に電気オーブン(焼き芋機)を設置して焼き芋を販売する戦略を発案し、マニュアルを持って、取引先の販売担当者やバイヤーなどの元に直接出向いたそうです。
 「どんなに美味しい芋を作っても、それを焼き芋にして消費者に届けるのは現場に立つ方々ですから。実際に行ってマニュアルを配り、美味しい焼き芋の焼き方等の説明を現場で行ったことも、評価(天皇杯の)に繋がったと聞いています。」と箕輪さんは語ります。
 
 更に箕輪さん達は、全国のスーパーを回り、さつまいもの宣伝活動を積極的に展開しました。これにより、美味しさの理由や品種の特徴などを消費者に直に説明することで、新たな顧客の獲得を促しました。

販売時期
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12

此村さん、箕輪さん、河野さん

夢~さらなる挑戦~

 JAなめがた甘藷部会連絡会は、平成17年より白ハト食品工業(株)と提携し、東京スカイツリーで行う農作業体験会などを開催するとともに、平成27年に同社と共同出資して、体験型農業テーマパーク「なめがたファーマーズヴィレッジ」を開設、さつまいもの消費拡大や地域活性化に取り組んでいます。
 天皇杯受賞は、JAなめがた甘藷部会連絡会がこうした食品会社との提携を始め関係各所と連携しながら、自分達の取り組みを取引先まで発信したことがきっかけとなったそうです。

箕輪さん 「天皇杯受賞は大変嬉しいことですが、ここが終着点ではありません。ここを出発点として部会員一同、より一層美味しいさつまいも作りに精進し、失敗を恐れず新たな試みにも挑戦し続けていきたいと思います。さらに、部会内には、青年部組織『TEAM FUTURE』が結成され、次の担い手が育っています。産地にとって若手がいるということは一番大事なこと。彼らには、やり方はその時のニーズにあわせて変えつつ、これからもさつまいもの産地として日本をリードして行って欲しいと思います。」

インフォメーション
名称 なめがた農業協同組合
住所 茨城県行方市島並857-35
お問い合わせ TEL:0299-72-1880
FAX:0299-72-1113
その他の情報 この情報は2018年2月時点のものです。

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