いばらきの食に挑戦する人たち
小美玉市ブルーベリー生産組合 べりちゃん工房内田史代さん(小美玉市)
全員がエコファーマー!小美玉市ブルーベリー生産組合
小美玉市ブルーベリー生産組合のブルーベリー
小美玉市ブルーベリー生産組合のブルーベリー畑
太陽がはぐくむ夏の味覚「ブルーベリー」。6月から9月に旬を迎え、食べた瞬間に口の中に広がる甘さと、ほどよい酸味が人気です。県内では、主につくば市、かすみがうら市、小美玉市で栽培され、各産地には、摘み取りが楽しめる農園や、ジャムやアイスなどの加工所も多数あります。
小美玉市では、平成19年に「小美玉市ブルーベリー生産組合」が設立され、組合員31名(平成29年時点)全員がエコファーマー(※)の認定を受けており、環境と調和し、農薬を極力使用しない農業に取り組んでいます。
平成25年には、ブルーベリーの生産量・出荷量が増え始めたことから、組合の有志による加工部「べりちゃん工房」が発足しました。メンバーは、代表の内田史代さんを筆頭に、大曽根光江さん、島田みどりさん、伊藤ひろ子さん、深作美知子さん、田上敏江さんの女性6名です。
※エコファーマー…茨城県が認定する「環境にやさしい農業に取り組む生産者」。
農家だからこそできる、贅沢なブルーベリー加工品を作る!
べりちゃん工房 加工風景①
べりちゃん工房 加工風景②
べりちゃん工房 商品
べりちゃん工房ジャムのラベル
内田さん「まずは国産ブルーベリー100%のピューレを作ろうと、加工業者に委託しましたが、出来てきた製品の品質にバラつきがありました。それならば『自分達で作ろう』と方針転換をしました。」
県の補助を活用し、6次産業化に向けて加工機械を導入。「こだわって作ったブルーベリーなので、味には自信があります。ブルーベリー農家だからこそできる、贅沢なブルーベリー加工品を作りたかった。」と大曽根さん。
「消費者に安心して食べていただきたい」と、保存料や添加物は使わず、滅菌も熱湯で行っています。試行錯誤の末、小美玉産ブルーベリー100%、砂糖不使用の「べりちゃん工房のブルーベリーピューレ」が完成しました。すぐに商品化にも取り組み、このピューレを使った「キャンディ」、「ブルーベリージャム」、砂糖の代わりに黒糖を使った「黒糖ジャム」などを開発しました。
ピューレは、小美玉市の「小美玉食品ふるさと公社」や、笠間市の「森の石窯パン屋さん」などでも、のむヨーグルトブルーベリーや、ブルーベリーパンとして販売されています。
さらに、アグリフードEXPO(※)への出展や、市内で開催されるイベントなどにも積極的に参加しながら、販路拡大を目指しています。
※アグリフードEXPO…広域に販路拡大を目指す農業者や食品加工業者とバイヤーをつなぎ、ビジネスマッチングの機会を提供する日本最大級の展示商談会。
ブルーベリー摘み取りサポーター募集!
小美玉市ブルーベリー生産組合のブルーベリー
小美玉市ブルーベリー生産組合のブルーベリー畑
ブルーベリーは、手荒に扱うと外皮に傷が付いてしまう、とてもデリケートな果物です。傷が付いたブルーベリーは、B品となってしまう為、「摘み取り作業は非常に神経を使う」、「機械ではできない作業」といいます。そのため、6月~8月の繁忙期に対応するため、小美玉市では、平成25年から“ブルーベリー摘み取りサポーター”の募集を始めました。サポーターの主な活動は、小美玉市ブルーベリー生産組合の農場で、摘み取り作業のお手伝いをするというもの。ボランティアということで、賃金は発生しませんが、自分で摘み取ったブルーベリーをお土産に持ち帰ることができます。
「サポーター制度の立ち上げ当初、登録人数は数人でしたが、口コミなどでどんどん登録者が増えて、今年は(平成29年)おかげ様で56名にまで増えました。『毎年楽しみにしている』『雨の日でもいつでも手伝う』なんて言ってくださる方もいて、本当に助かっています。」と田上さん。
摘み取りサポーター制度は、生産者との交流や農業体験も目的としてるので、「これをきっかけにブルーベリー作りに興味を持っていただけたら嬉しい。」と内田さんは言います。
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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「イベントでは、ブルーベリー加工の際に出る種と皮を利用して、藍染めならぬブルーベリー染めのハンドタオルを作るワークショップを開催したり、果肉がたっぷり入ったブルーベリー100%ソースのかき氷を販売したりしたところ、大変好評でした。また、ブルーベリーピューレを使ったレシピも作っています。こういったイベントや商談会などで小美玉市のブルーベリーをPRしながら、ブルーベリーの新たな可能性を探求していけたらと思います。いつの日か、『小美玉といったらブルーベリー』と言われるようになったらいいなと思います。
ブルーベリーも加工品も、味には本当に自信があるので、みなさんとにかく一度、食べてみてください!」
べりちゃん工房は、「森の石窯パン屋さん(笠間市)の依頼で、セミドライのブルーベリーを作りました。国産素材ならではの、柔らかく風味の高い仕上がりに、パン職人さんにも高い評価をいただいています。ブルーベリーに関する要望は、何でもできる準備がある。」と内田さんは言います。小美玉市のブルーベリーを、全国へ!べりちゃん工房の挑戦は続きます。
インフォメーション | |
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名称 | べりちゃん工房 | 住所 | 茨城県小美玉市下吉影962 |
お問い合わせ | TEL:0299-53-0254 |
その他の情報 | この情報は、平成29年10月時点のものです。 |
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