旬のうまいもの特集
茨城のほしいも特集



茨城ほしいものはじまり
茨城県でのほしいも製造は、那珂湊(現ひたちなか市)で始まりました。湊町のせんべい屋・湯浅藤七が1908年にほしいもの製造を始め、同じ頃、那珂湊にほど近い阿字ヶ浦(現ひたちなか市)の小池吉兵衛もほしいも製造を始めました。この二人の人物のほしいも栽培・加工方法により、茨城のほしいも造りが広まったそうです。阿字ヶ浦(現ひたちなか市)にある堀出神社(ほりでじんじゃ)には、小池吉兵衛の胸像もまつられています。

ほしいも神社
令和元年(2019年)には、掘出神社内に末社として、『ほしいも神社』が創建されました。
ほしいもをイメージした黄金色の鳥居が立ち並び、全国でも珍しい黄金神社として注目を集めています。地域にほしいもを広め、研究などを行った宮崎利七、湯浅藤七、小池吉兵衛、大和田熊太郎、白土松吉の5人を祭っています。

日本一!茨城のほしいも
戦前から有名な産地であったのは静岡県でしたが、1955年頃から茨城県がほしいもの生産シェア首位を占めるようになり、現在、茨城県は国内のほしいもの生産シェア9割をしめています。






収穫したサツマイモは、氷点下の寒い環境に放置してしまうと一晩で腐ってしまいます。それを防止するためにも貯蔵施設に運ばれます。貯蔵施設内は12度~15度くらいの温度に設定されており、低温を保つことで、デンプン質がショ糖に変わり、甘みが増します(糖化)。貯蔵施設内で充分に糖化させたあと、ほしいもに加工されます。



工施設に土・菌類を持ち込まないようにするために、原料のサツマイモを洗浄します。
機械を回転させ水をかけながら泥を落とします。
60~90分ほどサツマイモを加熱します。その後15分蒸らして蒸し上がりです。

蒸しあがった熱々のサツマイモは熱いうちに皮をむいていきます。ほしいも作りで最も時間がかかり手間がかかる工程ですが、ここでしっかりと皮むきしておくと、出来上がったほしいもがとても綺麗に仕上がります。
皮をむいたサツマイモは包丁では切りにくいため、"つき台"と呼ばれるピアノ線を木枠に張った裁断機を使いスライスします。サツマイモには頭と尻尾があり、柔らかい頭のほうからスライスするとスムーズに切ることができます。その後は干し網の上に一枚ずつ丁寧に並べます。

乾燥の方法は、ビニールハウス、もしくは外による天日干しと、数値による管理をした機械による機械乾燥の2種類あります。そのどちらも行っている農家もあります。天日干しは、気温が高かったり通気が悪いと、カビが生えたり腐ったりするため、風通しが良いところで干し上げます。
綺麗に梱包してほしいもの完成です。




ほしいもの原料であるサツマイモにはビタミンE・ビタミンB群・カリウム・食物繊維・鉄など体に良いものがたくさん含まれています。中でも食物繊維やカリウムが多く含まれています。カリウムには体のむくみの解消やナトリウムのとり過ぎによる高血圧を防いでくれる働きが、食物繊維には血糖値を急に上昇しないようにし、コレステロールの吸収を抑制してくれたり腸内環境を整えてくれる効果があるといわれています。
ほしいもは干すことによって、いも類に多く含まれるビタミンCが少なくなってしまいますが、成分が凝縮されるので他の調理の仕方より栄養価が高くなります。




ほしいもについて将来共に特産地を形成するため品質向上に必要な生産、貯蔵、加工改善、生産価格の安定、消費拡大、優良品種の普及奨励に努めています。
近年は、食に対する「安全・安心」志向に対応するため「ほしいも生産三ツ星運動」を展開しています。また、良品質のほしいもの生産・販売推進と、日本一の産地としての情報発信をしています。



今、おすすめの記事
-
-
旬のうまいもの特集
じつは生産量日本一!いばらきメロン「ハッピー・メロン・シーズン」
-
-
いばらきの食に挑戦する人たち
心に届く自然な甘さを届けたい
安 智明さん
-
-
6次産業化商品
金色飴芋(こんじきあめいも)
-
-
オンラインショップ
やす農園