PICK UP/ 茨城のうまいもの特集

いばらきの食に挑戦する人たち

JAなめがたしおさいエシャレット部会会長島田克之さん(行方市)

JAなめがたしおさいエシャレット部会会長 島田克之さん(行方市)

消費者に求められるようなエシャレットを作りたい

なめがたのエシャレットは生産量トップクラス!

なめがたのエシャレットは生産量トップクラス!なめがたのエシャレットは生産量トップクラス!

なめがたのエシャレットは生産量トップクラス!なめがたのエシャレットは生産量トップクラス!

なめがたのエシャレットは生産量トップクラス!なめがたのエシャレットは生産量トップクラス!

 茨城県のエシャレットは、まだ全国で馴染みのなかった30年ほど前から栽培が始められました。霞ヶ浦と北浦に挟まれた「なめがた台地」を中心に栽培され、行方市はエシャレットの生産量トップクラスを誇ります。
 JAなめがたしおさいエシャレット部会は、北浦と霞ヶ浦の間に位置する北浦地区・麻生地区・玉造(たまつくり)地区で栽培しています。
 エシャレットとは、らっきょうを深植えし、軟白栽培して若いうちに収穫したもの。玉造地区の赤土は、適度に栄養があり水はけが良くエシャレットづくりに最適です。

 JAなめがたしおさいエシャレット部会の部会長を務める島田克之さんは、平成22年に、会社員から転身し、実家の農業を継ぐと同時に、エシャレット作りを始めました。
 島田さん「実家では主に葉タバコを作っていたのですが、私が就農した時に、エシャレットを作っていた友人の影響で、エシャレット作りを始めました。新たに就農したいと思っても、それにかかる設備投資が生半可な額ではありません。私の場合、そこまで借金を背負うこともできない。その点エシャレットは、ほとんどが手作業で、設備投資が少なく、始めることができました。」
 エシャレットは、耕した畑に9月に種を撒き、翌年の4月から収穫が始まります。
 島田さん「こだわりは土作りですね。作物はそれぞれ、”作った土から出る味”があると思うんです。力強い土からは、力強い味が出る。いくらキレイな形をしていても、やっぱり食べ物は“味”。毎年、種を撒く前の年から畑に完熟たい肥や緑肥を入れて土作りをしています。」

なめがたのエシャレットは生産量トップクラス!なめがたのエシャレットは生産量トップクラス!

なめがたのエシャレットは生産量トップクラス!なめがたのエシャレットは生産量トップクラス!

 JAなめがたしおさいのエシャレット部会は180名を超えます。日本トップクラスの産地として、作り手も多い中で、島田さんをはじめ生産者は、品質や味のバラつきが起こることを懸念しています。そのため、JAなめがたしおさいでは、栽培技術委員会を立ち上げ、行方市内の北浦地区・麻生地区・玉造(たまつくり)地区の各地区ごとに、定期的に目揃え会(※)や栽培講習会を実施し、産地のブランドを守っているそうです。
 また、平成26年からは種球(たねだま)をお湯で消毒する“温湯消毒”による減農薬栽培も実践しています。
 島田さん「毎年全員の畑を土壌診断して、施肥設計を行い、土作りをしっかりとしてから生産に入ります。」

※目揃え会とは…ブランドを守るため、生産者が成果物を持ちより、サイズ・品質・選別基準等を話し合い、出荷規格の統一を図るもの

緑の葉は、付け葉?!

なめがたのエシャレットは生産量トップクラス!なめがたのエシャレットは生産量トップクラス!

なめがたのエシャレットは生産量トップクラス!なめがたのエシャレットは生産量トップクラス!

なめがたのエシャレットは生産量トップクラス!なめがたのエシャレットは生産量トップクラス!

 島田さん宅の作業場に伺うと、奥様が何やら見慣れない作業をしています。
 片方のケースには白く丸いエシャレットが、もう片方のケースには、濃い緑色のニラのような葉が大量に入っています。実は、この正体は”麦の青葉”。奥様は、この青葉を数本片手に取り、手際よく葉の端をハサミで綺麗に切り揃えると、別のケースからエシャレットを取り出し、瞬く間に青葉と一緒に束ねました。そして、まるで美しい緑の葉が生えているかのようなエシャレットが完成しました。
 島田さん「エシャレットは4月~7月にかけて1年分を収穫します。4月~5月に収穫したエシャレットは、本葉と呼ばれる本物の葉の付いたものを出荷します。その時期のものは、葉から根まで全部食べられます。葉も甘くて美味しいんですよ。ただ、6月以降に収穫したエシャレットは、翌年の収穫が始まるまで、冷蔵庫で保存しながら、順次、出荷するため、葉の部分は切ってしまうんです。葉のないエシャレットをそのまま出荷するのは、貧相な見た目になってしまうため、こういう麦やススキの葉を別に準備しておいて、エシャレットの色がより綺麗に見えるように一緒に束ねて出荷するんです。」
 島田さん曰く、エシャレットに青葉を付ける作業は、エシャレット生産発祥の地といわれる静岡県浜松市から始まったそうです。大変手間のかかる作業ですが、白のフォルムに青葉の付いたエシャレットはとても美味しそうに見えます。生産者の“売る為の工夫”が垣間見える工程でもあります。

販売時期
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12

JAなめがたしおさいエシャレット部会会長 島田克之さん

夢~更なる挑戦~

 「エシャレットの認知度を上げて行く為にPRに力を入れている」という島田さん。
 「私達は、年間45回ほどデパートやスーパーで試食を用意して、店頭でPR販売を行っています。生産者自身が自分たちの作ったものの行く先を見ることは、とても大事だと思っています。お客さんが実際に食べた反応を見ながら、その方達に求められるようなエシャレットを作りたい。安全なエシャレットを安心して食べていただきたいと思います。また、外食産業でももっと使ってもらえるようにPR活動を行っていきたいです。」
 

買えるお店
楽郷(らっきょう)
住所:茨城県行方市玉造甲1824-1
TEL:0299-55-4441
カスミ※一部取扱いの無い店舗もあります。
インフォメーション
名称 JAなめがたしおさい
住所 茨城県行方市麻生3346-25
お問い合わせ TEL:0299-72-1877
FAX:0299-72-1112
WEBサイトURL https://ja-ns.or.jp/
その他の情報 この情報は平成29年3月時点のものです。

今、おすすめの記事

TOP