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いばらきのいの一番のおいしさを

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 栗の本場と言いながら、どこへ行けば食べられるかと聞かれても答えられなかった小田喜氏。小田喜商店の栗のペーストで本当の栗のおいしさに開眼した竿代氏。二人の出会いが、栗を最もおいしく味わえるカフェ「和栗や」を誕生させた。栗とはこんなに薫るものだったろうか。新鮮な驚きと同時にどこか懐かしい遠い記憶に結びつく、笠間の栗のあたらしい道筋。

栗と真摯に向き合い
時間とともにブランドに成長していく

「栗薫」(1袋3切入り、630円)。栗と砂糖のみで作られる、栗本来の味わいが堪能できる。栗がぎゅぎゅと詰まっているので、1切れでも満たされるぜいたくな味わい。ホームページから取り寄せも可能。

ー元々は、現在とは全く違う職業に就いていたそうですね。どうして栗、しかも茨城県産にこだわった栗屋を始めるに至ったのでしょうか。

竿代さん 商品のプロデュースや食品のカタログなど、クリエイティブ関連の仕事に従事していました。全国各地の上質といわれる食材を扱っているはずが、その本質をみると、あまりにも"本物"が少ないことに愕然としました。茨城県の素材にも十数年前から携わっていましたが、当時は商品カタログなどに載せる加工品といえばお酒か干し芋など。ここに新たな風を吹き込みたい気持ちがありました。あるとき、笠間市の栗加工業者である小田喜保彦さんに出会ったことが運命でした。それまでは、栗はもちろんのことモンブランはあまり好きじゃなかったんです。それが、小田喜さんがつくる栗のペーストがあまりにもおいしくて栗に開眼してしまったのですね。当時の職業柄、このおいしさをもっと多くの人に知って欲しいと。その想いを小田喜さんに伝えるも、最初は門前払いでした。でも、あまりにも熱心に通うものだから、認めてくださったんだと思います。そこで笠間・岩間の栗を全国に発信するお店を作ろうと、様々な分野の5人のメンバーが集まりプロジェクトを立ち上げました。

ー本当は笠間市でお店を出すはずだったとか。

竿代さん そうなんです。本当は笠間市に出店するはずが、昨年の震災を受け、その話も一旦消えてしまいました。でも、茨城県が多くの被害を受けるなか、敢えて何か行動を起こさないといけないと思いました。そこで、消費行動がいち早く戻っていた東京で、先にお店を出すことにしたんです。だから店名は「和栗や 東京店」。いずれは、笠間市に本店を出すことが目標ですからね。

ー「和栗や」でなければ、笠間市の栗でなければ。すでにそんなお客様も多いように感じますが、竿代さんが考える栗のブランド化について教えてください。

竿代さん 世の中にはブランドと呼ばれるものが多くありますが、ブランドをつくる側が果たしてどこまで真髄に触れているでしょうか。小手先だけではなく、ひとつのものに、本気で向き合うことで初めて本物のブランドが生まれると思っています。常に栗と真剣に向き合い、そして情報を発信する。今こうして東京で、おいしい栗を食べてもらっている行動ひとつひとつが、自然とブランドをつくっていくのです。本物を提供し、正しい情報を広めていく。真面目に取り組むだけです。そして、栗をつくる人、加工する人、売る人、そして食べる人。栗に関わるすべての人が笑顔で幸せになってほしいと思って日々活動しています。

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■和栗や
代表取締役社長
竿代信也さん

 長年、商品のプロデュースなどクリエイティブ関連の仕事に従事。商品にあふれた世の中でも、いかに"本物"が少ないかを身をもって感じるなか、笠間市のとある栗加工業者に出会い、真の栗のおいしさに開眼。笠間市近辺で栽培される栗のおいしさを世に広めるべく、栗屋をオープン。当初は笠間市に店舗を構える予定だったが、2011年の震災があり、ひと足先に東京にてスタートさせた。ゆくゆくは、笠間市に本店を開く予定。

「栗薫モンブラン」(650円)。お酒や香料などを使わず仕上げた、渋皮栗とむき栗の二種類のペーストが楽しめる。まずは、二種類のペーストそれぞれ別に味わってみるのがおすすめ。栗の繊細な香りを楽しんでもらうため、注文が入ってから仕上げている。

栗は笠間の宝
その実力を広く正しく伝えたい

ー今年は果物が全般的に収穫が遅れていますが、笠間の栗はどうですか?

小田喜さん 例年ですと8月の終わり位から早生種が採れるのですが、今年はもう少しかかりそうです。栗はほんとに賢くて、環境が整わないと子どもを生まない。お盆が過ぎてまとまった雨が降って地面がぬかるむくらいにならないと、イガを開いて子どもを落とさないんです。栗はイガの中にも鬼皮渋皮があって三重にガードしてるでしょ?これは自然界の法則で、守りが堅いのはおいしい証拠。栗の木は偉くてね、人が手を掛けなくても自然においしい実をつけてくれます。ですが、その実はとても繊細で、時間の経つほどに風味が薄れてしまう生鮮食品なのです。ですから、とにかく速やかに適切な処理をして、栗のおいしさを逃さないようにしています。その点私のところはすぐ隣りの畑から採れたての栗を持ってきて加工できるのですから、恵まれた環境だと思います。

ー東京谷中の「和栗や」さんでも風味豊かな笠間の栗は好評のようですね。

小田喜さん ええ、最初は笠間ってどこ?茨城の栗ってなに?て感じでしたが、栗の香りまで感じていただけるような提供の仕方、栗の本当のおいしさを丁寧に伝え続けてきたことで、今では谷中界隈では茨城の栗は有名になってきました。その輪がどんどん広がっていってくれると嬉しいですね。このように、一般的にはまだあまり認知されていない笠間の栗ですが、一方で、菓子業界においてはとても高く評価していただいています。お取引先には皆さんご存知であろう銘店が幾つもあり、いずれも国内の栗を食べ比べた上で笠間産を選んでくださっているのです。例えば九州太宰府にある茶人の間では有名な和菓子の店など、栗の産地として名高い熊本、四国、丹波を超えてうちの栗を選んでくださっている。本当にありがたいことです。

ー小田喜商店さん独自の栗菓子はどれも本当に栗度が高くて驚きですが、次なるアイデアはあるのでしょうか。

小田喜さん 栗の入ったお菓子ではなくて、栗そのものを味わえるお菓子が作りたい。そんな思いで商品開発に当たっていますが、今はぽろたんを使った栗菓子を考えています。日本人は縄文時代から栗を食べてきました。ぽろたんはその1万年の和栗の歴史のなかで初めてできた、剥皮性の良い奇跡の栗です。栗の風味は渋皮際が最も強いので、ぽろりと皮の剥けるぽろたんを使うことで、より栗らしい味と形のお菓子が作れると思って試行錯誤しているところです。笠間にとって、茨城にとって、栗はたいせつな存在。伝え方次第で日本の宝にもなれる作物です。そのためには純粋な栗のおいしさをたくさんの方に味わっていただいて、栗の実力を正当に評価していただきたい。決して楽ではない栗農家が健全に存続して行くためにも、笠間の栗を広く正しく認知してもらいたいと思っているのです。

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■(株)小田喜商店
代表取締役
小田喜保彦さん

 昭和32年、栗の本場旧岩間町に生まれる。以前は原料の生産から手掛けていたが、収穫と加工の繁忙期が重なってしまうため現在は加工に専念。扱い品目は生栗、むき栗、甘露煮、渋皮煮、栗ペースト、栗の菓子、栗のアイス等。取引先には和菓子洋菓子業界の錚々たる老舗銘店が名を連ねる。笠間の栗の実力が正しく認知されることを願い、おいしく食べるための様々な提案を発信している。

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〒310-8555 茨城県水戸市笠原町978-6 TEL.029-301-3966 FAX.029-301-3969

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