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「この人に聞く」

第16回  あんこうのブランド化推進委員会  会長 今橋 照男さん


 【プロフィール】

茨城県沿海地区漁業協同組合連合会理事。船は沖底船の「第二住吉丸」で、現在は息子さんが操業し、「茨城あんこう」をはじめとする漁業を行っている。

茨城が誇る冬の味覚「茨城あんこう」

茨城を代表する冬の味覚として、全国的にも有名な「あんこう」。関東のふぐとも呼ばれ、地元で水揚げされた新鮮なあんこうを使った「あんこう鍋」や「どぶ汁」は、他の地域では味わえないと高い評判を得ている。その茨城産あんこうの品質の良さを前面に出し、安定供給と信頼性の向上を図っていこうと立ち上げられたのが「あんこうのブランド化推進委員会」。結成以来、5トン以上船の県内底引き漁業者を中心に、茨城産あんこうのブランド化に向けてさまざまな話し合い・検討が重ねられ、平成17年11月より、自主管理基準に基づき選別されたあんこうを「茨城あんこう」と命名。「魚体のキズは体表面の1割以下とする」「漁獲後すぐに船上で胃の内容物を取り除き、魚体を清潔な海水で洗い流す」「2℃前後の冷海水に浸けて保存する」などの条件を満たした2kg以上のあんこうを対象に、委員会で作成したオリジナルのタグを付けて出荷する試みを始めた。

今橋 照男さん
 

オリジナルのタグを付け、ブランドイメージを推進

タグを作成するにあたり、デザインのコンペを実施。うまいもんどころの許可申請も行い、「茨城あんこう」の文字と「うまいもんどころ」のロゴが配されたタグが完成した。タグを付ける作業や「すぐに胃の中の内容物を取り除く」などの管理基準を守ることで、生産者の手間が増え、開始当初は戸惑いの声もあったが「地元・茨城産のあんこうだ」という意識が強くなったのも事実。また、タグの裏には生産者の名前や水揚げ日が明記されており、誰がいつ獲ったあんこうなのかが分かるようになっている。管理基準を定め、タグをつけたことが市場での「茨城あんこう」の価格上昇に繋がり、ブランド化は順調に進んでいるようだ。

 

若い世代のやる気が、ブランド化推進活動の源

ちなみに、この「あんこうのブランド化」を発案したのは県底引き網協議会の若いメンバー達。休漁期間の7月に視察に行った福井県で、魚介類のブランド化が行われているのを見たのがきっかけで、帰ってきてからすぐに活動を始めたそう。「若い人たちから前向きな活動が起こるのは喜ぶべきこと。7月に話を聞き、予期しなかったことでもあり驚いたが、嬉しかった」と、今橋さん。今橋さん自身も、日立市の魚を「さくらダコ」に制定するため、市長に働きかけた経験があり、「日立や北茨城のあんこう、鹿島灘のハマグリなど、地域の誇る特産物のブランド化を進めていくことは大切」と考えている。昔から"常磐もの"と呼ばれ、脂ののりが違う旨い魚が獲れることで知られてきた地域だけに、地元・茨城産のものを出荷する自信と、品質を維持していく責任は大きい。自分たちの魚が消費者に選んでもらえるよう更なる"茨城ブランド"の推進を図り、現在は「茨城あんこう」として商標登録するかどうかを検討中とのことだ。


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