PICK UP/ 茨城のうまいもの特集

いばらきの食に挑戦する人たち

キングポーク生産者小菅忠一さん(筑西市)

キングポーク生産者 小菅忠一さん(筑西市)

今後何十年、何百年と皆様に食べ続けてもらえるように

原種にこだわる

原種にこだわる

原種にこだわる

原種にこだわる

原種にこだわる

 根っからの動物好きで、子供の頃から豚と共に育ち、自分の農場にいる豚の一匹一匹全てを個々に認識しているという(有)キングポーク代表の小菅さん。動物好きからか競走馬も所有していたそうです。
 「馬を持っていたので、豚を見る目も仲間達とは少し違っていました。アメリカにデュロック種の買付けに行った時、その会場にいたチャンピオン豚などと比べると見た目の悪い豚がいました。周囲の誰もが『これだけはやめておけ』と言いました。が、私にはそうは思えなかった。馬の見方からいうと、皮膚の柔らかさや毛並が非常に重要です。その豚は体は小さかったものの皮膚が薄く、細くて柔らかい被毛が生えていたのです。豚の毛の柔らかさは身体の柔らかさ、肉の柔らかさを表します。その豚は皮膚・被毛の素晴らしさに加えて尾の付け根が太かった。尾の付け根が太い豚は大きくなるので、これは間違いなく素晴らしい豚になると確信しました。仲間達に笑われながらも、格安でこの豚を購入しました。」
 小菅さんの予想通り、この豚は、アメリカで仲間達が購入したどの豚よりも大きくなり、艶やかで柔らかな肉質の元豚となる素晴らしい豚に成長しました。その豚は“タンカー・タイム”と名付けられ、その子孫達は今でも全国各地で開かれるオークションで上位を占めているそうです。
 この経験から自身の目利きに自信を持った小菅さんは、豚の皮膚皮毛爪の質に重点をおいて系統(遺伝)から肉質の改良を行いました。また、より強健性の優れた豚を作る為に、肩甲骨の開きや爪の質等を中心に改良選抜していったそうです。またランドレース、大ヨーク種も同じ方法で改良選抜する事によって、デュロック、ランドレース、大ヨークの3品種が同じ肉質に仕上がり、小菅さんの育てた豚はどれも素晴らしい豚になっていったそうです。

丈夫に育てる

 キングポークは、“食べておいしいこと、それは口の中でとろけるような豊かな風味”、“肉色が美しいこと、それは肉のキメ、つやがある肉質”、“脂肪が適度にのり、白くなめらかである”をコンセプトに、約20年間で10世代の豚を改良選抜してできた豚のブランド名です。
 「丈夫な豚を作ろうと思いました。丈夫な豚は発育も早いし、その子供も丈夫な子が産まれます。エサも配合量を試しては変えて、キングポークができるまでにはだいたい10年くらいかかりました。」と小菅さんは語ります。
 キングポークの生産者は現在8名。種豚(ランドレース×大ヨーク種)と飼料を統一し、ブランドの品質・味にバラつきが出ないよう、定期的に勉強会も開催しているそうです。

エサが大事

 “豚は大麦を食べると肉質が良くなる”これは多くの生産者の間で語られていることだそうです。しかし、豚は大麦を好んで食べてくれません。たいていの場合、大麦を主とした飼料を与えると餌を食べずに痩せてしまうことが多いそうです。
 「キングポークは、大麦入りの飼料を食べられる強い体に仕上がっているため、上質な肉質になります。これも、豚を系統から作りあげたからこそ。」キングポークは、大麦を15%以上含んだ飼料をおいしそうに食べていました。

販売時期
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12

夢~さらなる挑戦~

 「キメが細かく、柔らかい風味のある豚肉を、系統(遺伝)によって作る事に成功した例は他に聞いたことがありません。今後はもっと改良を続け、より美味しい豚を作って行きたい。その為にも、キングポークの生産を長く続けて、後継者にバトンタッチしたい。今後何十年、何百年と皆様に食べ続けてもらえるように努力していきます。」現在小菅さんの元には、小菅さんの指導のもと養豚を学ぶ後継者がいます。こうした後継者の育成も含めて、キングポークは更に躍進していくことでしょう。

キングポークを買えるお店
株式会社 ヨークベニマル カドヤ事業部
かましん
インフォメーション
名称 (有)キングポーク
住所 茨城県筑西市小栗3487-2
お問い合わせ TEL:0296-21-7117
FAX:0296-21-7117
WEBサイトURL http://king-pork.jp/index.htm
その他の情報 ※この情報は2015年度時点のものです。

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